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これからの子どもは思考力が問われる!思考力の重要性や育成方法を詳しく解説!

学習指導要領(文部科学省が定める教育過程の基準)が新しくなり、これまでの暗記重視の教育から、思考力をはじめ判断力、表現力、学びに向かう力、知識及び技能などを身に付ける教育へと大きく変わりました。

しかし、保護者の方には経験がない教育のため、「思考力とはどのような力?」「どのような指導をすればよいのだろうか?」と悩む方も多いでしょう。

そこで、本記事では、思考力の重要性や思考力の育成方法を詳しく解説します。これから学校教育を受ける子どもを持つ方や、思考力について詳しく知りたいと考える方はぜひ、参考にしてください。

小学生でも思考力が重視されている

思考力とは、問題を発見したり解決したりするために情報を集め、深く考えて原因を推測したり仮説を立てて解決方法を見つけたりする力で「考える力」とも言う力です。

AIの普及により単純作業による仕事が減りつつあり、人間の仕事は今後、物事を多面的に見て考えたり背景や文脈から物事を深く掘り下げて考えたりする力が求められる仕事が重視されるようになると考えられています。

思考力は身に付けようとして簡単に身に付くものではないため、子どもの頃から日常的にトレーニングする必要があります。

学校教育が変わる|思考力を重視

学習指導要領が10年ぶりに改訂され、2020年より以下の3つの力をバランスよく育む教育
を目指すことになりました。

・思考力、判断力、表現力
・学びに向かう力、人間性など
・知識及び技能

これらの教育を目指すために、具体的には「外国語教育」や「プログラミング教育」などが実施されました。

算数の文章問題や応用問題が得意になるために

算数における思考力とは、単なる計算のみでは解決できない問題を読み解く力のことです。

算数の文章問題や応用問題は、問題の文章の中に数や数量に関する情報が盛り込まれており、それを読み取り、問題を解決する方法を考えなければなりません。そのためには、思考力や読解力を育む必要があります。

思考力を身につけるためには、以下のように日常の中で身の回りのことを算数を使って捉えるとよいでしょう。

・「東京ドーム○個分」などの表し方をする
・買い物で金額や商品の比較をする
・おやつの分け方を数字を使って表す

また、小さい頃から本に親しみ読解力を育むことも、思考力を高めるために効果的です。

計算力と思考力は別物

計算力とは、数字を理解して正しく計算する能力のことです。上記で解説したように算数的な思考力とは、計算のみでは解決できない問題を読み解く力のことを指します。

2つの力は別物ですが、算数問題では計算力を問われる計算問題と問題を読み解く力を問われる文章問題(応用問題)の両方が問われます。

算数のテストではほとんどの場合、まずは計算問題からはじまり、徐々に難しくなり最後に文章問題が出題されます。

計算力が足りないと前半で時間を使ってしまい、文章問題をゆっくり解く時間がなくなるでしょう。

計算力があっても思考力が足りないと、文章問題にたどり着いても、問題を読み解くことができません。そのため、両方の力が必要です。

子どもの考える力を奪わないために|親ができる関わり方

思考力が必要だとわかっても、「どのようにすれば思考力が身に付くのかわからない」と悩む方も多いでしょう。

子どもの思考力を鍛えるためには、日頃から以下の4つのポイントを意識することをおすすめします。

・子どもが考えている時間を大切にする
・「なぜだろう?」を大切にする
・なるべく親が口出ししない
・試行錯誤はとても大切!間違っていても止めない

子どもが考えている時間を大切にする

思考力は、頭の中で考える時間が長いほど身に付きます。そのため、子どもがゆっくりと思う存分考える時間を与えることが必要です。

子どもが考えようとしているのに、時間に追われて「早くしなさい」「ボーっとするんじゃありません」などと声をかけてしまうことが繰り返されると、子どもは考えることをやめてしまう可能性があります。

子どもが何かを考えている時は、可能な限り声をかけずにそっと見守ることが重要です。モンテッソーリ教育(教育方法の1つ。子どもの自立する力を育む教育)では、子どもが考えている時は視界にも入らないようにするのがベストと言われています。

「なぜだろう?」を大切にする

子どもは好奇心が旺盛で、疑問に思ったことを「なぜこうなるの?」「これは何?」と問いかけてきます。

それに対して「今忙しいから後でね」「知らない」と放置を繰り返すと、子どもは疑問に思うことをやめてしまいます。

子どもが質問してきた時には、可能な限り対応することが重要です。その際には、すぐに答えを用意するのではなく、「○ちゃんはどう思う?」と考えることを促すとよいでしょう。

考える時間が長かったり、考えが違っていることがあったりしても、否定せずに考えたことを肯定してあげてください。

親も答えがわからない場合は、ごまかさずに辞書や図鑑、インターネットでの検索などで一緒に答えを調べるとよいでしょう。

なるべく親が口出ししない

思考力を鍛えるための重要なポイントは、正解を知ることでなく考えることです。

子どもが考えている時間が長かったり、間違った方向へと考えが向かったりすると、ついつい我慢できずに正解やヒントを言ったりしがちですが、そうすると思考力は養われません。

子どもが自分で考える続けることが思考力を高めるための方法だと理解して、口出しせずに見守ることが大切です。

試行錯誤はとても大切!間違っていても止めない

思考力を養うためには、失敗してもくじけない心を持つことも重要です。子どもが出した答えが間違っていると途中で気づいても、止めずに最後まで考えさせて合っているかどうかを確認させましょう。

間違った答えから、「何が間違っていたのか?」「正解へとたどり着くにはどうすればよいのか」と試行錯誤して考えを発展させることにより、真の思考力が育ちます。

考える力がない?考えるのが苦手な子どもへの接し方

考えることが苦手な子どもに「ちゃんと考えなさい!」と言っても、子どもはどうすればよいのかわからず、ますます考えることが苦手だと感じるようになります。

考えることが苦手な場合、考えようとしない原因を見つけることが重要です。考えることが苦手な原因には、以下の4点が挙げられます。

・子どもとの信頼関係ができていない
・間違えたら否定される
・あれこれ考えて情報を処理しきれない
・難しくて答えられない

この章では、原因と対処法を解説します。

子どもとの信頼関係ができていない

子どもが思いついたことをじっくりと考えるためには、萎縮せずに自由に思う存分考えることができる環境が必要です。

親子の対話が十分ではなく親を信頼できずにいると、安心して考えることができず、思考力も育ちにくくなります。

日頃からコミュニケーションをしっかりととり、一方的な干渉はせずにお互いに自由に意見を交換できる関係を育て、子どもが安心して疑問に思ったことを質問できるようにしましょう。

間違えたら否定される

一生懸命考えたことが間違っていて、「だめでしょう」「そうじゃないよ」と否定され続けると、「考えること=いやな気持ちになる」と感じてしまいます。

その結果、間違うことを恐れるあまり、考えることをやめてしまうこともあります。何度も繰り返しますが、重要なのは結果ではなく、考えることです。

間違えた答えを出しても否定されない環境であれば、子どもは「間違っても大丈夫だ」と感じ、思考力を伸ばすことができるでしょう。

あれこれ考えて情報を処理しきれない

年齢を重ねていくにつれ、周囲の反応や物事の善し悪しなどがわかるようになります。思考力が発達すると、その中からよいことのみを選択できるようになりますが、大人でも多くの情報を整理することが難しい場合も多くあります。

まだ思考力が発達途中の子どもの場合、情報が多すぎて情報をうまく処理できないと、「どれでもいいや」「わからない」と考えることをやめてしまいがちです。

親がすぐに口出しすることはよくありませんが、子どもが十分に考えている場合は、考える方向のヒントを与えたり、細かい質問をして子どもが気づくようにサポートしたりすることが大切です。

難しくて答えられない

がんばって考えても、問題が難しくて答えが見つからない場合もあります。この場合は、まずは「この問題は何を聞いているのか」を考えさせます。

その次に「どうしたらよいと思う?」と手段や方法を考えさせます。その答えが見つからない場合は、「まずは○○してみようか」と解答へ導くはじめの一つをアドバイスし、「次はどうしたらいいと思う?」と、一つひとつ前へと進めるよう、アドバイスするとよいでしょう。

子どもの考える力は実体験から養おう

子どもの考える力は、実体験を多くするほど養いやすくなります。実体験を伴わずに、教科書や本から学び、答えを出すことは可能ですが、子どもの場合は暗記のみが特化して応用能力が育たない危険性があります。

実体験を通して学ぶと、答えにたどり着くまでの課程がわかりやすく、答えに到達するのみでなく応用が効きやすくなるでしょう。

思考力を得るための実体験は家庭でもできますが、3歳児~6歳児の幼児教室「アタマGYM」で、効果的に得ることが可能です。

アタマGYMは、思考力に影響を与える脳の前頭前野を鍛え、思考力を楽しく身に付けるカリキュラムが組まれているため、楽しみながら思考力を高めることができます。

また、りんご塾は、算数が好きな子どものための教室で、算数を通して一生ものの思考力を手に入れて実践していくことができるでしょう。

プログラミングは思考力の育成におすすめのツール

2020年より小学校でもプログラミング教育がはじまりました。プログラミング教育の目的は、プログラミング的思考を身に付けることです。

プログラミング的思考力とは、問題を論理的に最短で解決できる手段を選択する思考力で、以下の力が身に付くと考えられています。

・問題を細かく分析する力
・目的に応じて適切なものだけを選択する力
・類似性や関係性を見つけ出し応用する力
・目的に合わせてより適切な解決手段を見つけ出す力

そのため、プログラミングは思考力の育成におすすめのツールです。プログラミングツールを使うと、オリジナルゲームの創作や工作とプログラミングの組み合わせによる創作活動などができ、楽しく思考力を養うことができます。

まとめ

これからの子どもの教育は、思考力が問われます。思考力を養うためには、日頃から思考力を高めるために必要な関わり方を積極的にとることが重要です。

親の世代は受けたことがない教育である上に一朝一夕に身に付く能力ではないため、難しく思う方もおられるかもしれませんが、この記事を参考にして適切な対応を心がけてください。

思考力が身に付くと、これからの不確実な社会を乗り切るための大きなアドバンテージとなるでしょう。